推薦入試

2016年度 推薦入試

 2016年度の私立歯学部推薦入試は、各大学とも募集定員や入試回数などの細かい変更点はあるが、何と言っても受験生の人気が高い昭和大学(歯)の変更が目につく。これまで1浪生までが受験できた推薦入試が現役生のみとなり、3.3以上が必要だった評定平均の基準がなくなった。つまり、日本中の現役生が受験できることになる。また、これまでは「基礎学力テスト」として英語、数学、理科1科目を課していたが、理科が「化学基礎・生物基礎・物理基礎から2科目」となる。基礎科目とはいえ、実質的に理科2科目が必要となり、出願を考えていた受験生にとっては大きな驚きとなっただろう。試験時間も基礎学力テストが120分から140分、小論文が120分から60分と変更になり、基礎学力テストの配点は各科目50点と変わらない。ただし、これまでは理科1科目で50点だったのが、理科2科目で100点となるので、理科の割合が増えることになる。受験を考えている現役生はしっかり準備して臨まなければならない。

 これらの条件を踏まえて、昭和大学(歯)の推薦入試の受験者数がどうなるかだが、予想は難しいところだ。ただ、医学部への転部制度や1年次の寮生活など、受験生の人気が高い大学であることを考えると、大幅に受験者が減るとは考えにくい。昨年度は59名の受験者を集めたが、2016年度は評定平均の基準がなくなったこともあり、受験者が増えることも十分に考えられる。

 昨年度、最も推薦入試の受験者を集めた私立歯学部は東京歯科大学であった。東京歯科大学も昭和大学と同様、やはり受験生の人気が高い上に、1浪までなら誰もが出願することができる。昨年度は103名が受験して63名が合格している。この中には指定校推薦の受験生も含まれているが、約45名の募集定員より20名近く多い合格者を出している。私立歯学部は「推薦→一般前期→一般後期と受験時期が遅くなるほど難易度が上がる」と言われるが、優秀な人材であれば募集定員を多少オーバーしても早めに確保しておこうという大学の思惑が見てとれる。受験機会があれば、評定平均がギリギリだからなどと尻込みせず積極的に推薦入試からチャレンジしたい。

 推薦Ⅰ期・Ⅱ期を併せた受験者では朝日大学も105名と多くの受験者数を集めているが、これは朝日大学の公募推薦が併願可能であることによる。つまり、合格しても入学辞退できるので、いわゆる「滑り止め」として受験する人が多いと考えられる。2015年度は合格者61名中、入学したのは47名である。私立歯学部の推薦入試で併願可能な大学は朝日大学と、愛知学院大学の公募制推薦入試Bの2校である。昨年度から実施された愛知学院大学の公募推薦Bは28名が受験して27名が合格したが、入学者数は公表されていない。

  歯学部は推薦入試の過去問が公表されている大学も多いので、事前に試験内容を確認して十分な対策を立てておきたい。東京歯科大学や昭和大学(歯)のように英語・数学・理科と一般入試並みもしくはそれ以上の内容を課す大学もあれば、鶴見大学のように小論文と面接のみで受験できるところなど、大学によって差があるので、受験する大学を決めたら一般入試の勉強と並行させながら、推薦入試対策をするのがベストだろう。特にほとんどの大学で課される小論文対策は必須である。

  また、面接試験はすべての大学の推薦入試で行われる。歯科医師過剰と言われるこの時代に、なぜ歯学部を目指すのか、将来どのような歯科医師を目指しているのかについては、試験官が納得するような答をぜひ考えておきたい。

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