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入試動向【総論】

2014年度 入試動向【総論】

【高校卒業者3年ぶりの増加】
 大学全入時代と言われて久しいが、その理由として大学の入学定員が増加したこともあるが、最も大きな原因は高等学校(以下、高校)の卒業者の減少にある。文部科学省の学校基本調査(速報)によれば2012年3月の高校(全日制・定時制)卒業者数は前年より8,309人少ない1,053,255人であった。10年前の2002年3月の高校卒業者数は131万5千人で、この10年で高校卒業者は26万人以上減っている。(19.9%減)
 確かに高校卒業者のうち、大学へ進学したものの割合である、大学進学率は2002年は44.8%だったのに対し2012年は53.5%と8.7%上昇したが、高校卒業者の減少を補うには至らない。また、前年2011年の大学進学率53.9%に比べると0.4%減少しており2年連続での大学進学率低下となった。高校卒業者の減少は続くものの、大学進学率の上昇は頭打ちの様相を見せており大学入試全体としては易化傾向と考えてもいいだろう。ちなみに、2012年4月の大学入学者数であるが、前年に比べ7千5百人少ない60万5千人であった。また、注目したいのは、自分の出身県内の大学に進学する、自県内入学率は2000年代初頭の30%台から年々ジリジリと上昇を続け2012年4月入学では自県内入学率は42.0%になった(学校基本調査速報値)。最近の受験生は (1)自分の学力で行ける大学に行く(浪人してまでとは思わない) (2)慣れ親しんだ地元の大学に行きたがる。と言われるが、数字上でも地元志向は見て取れる。

(人)
  高校卒業者数 (うち大学進学者) 大学入学者
2003年3月 1,281,334 465,372 604,785
2011年3月 1,061,564 505,702 612,858
2012年3月 1,053,180 501,305 605,390
2013年3月 1,088,127 514,887 614,182


 大学入学者の「出身高校の所在地県」と「入学した大学の所在地県」との関係をみると「自県内の大学へ入学した者」の比率は42.3%で、受験生の地元志向が見て取れる。大学受験生の「進学できる大学に行く」安全志向に加え、地元志向の強まりを感じる。


【センター試験は大幅難化】
 2013年度の大学入試センター試験(以下、センター試験)の志願者は前年を17,807人上回り7年振りに57万人を超える志願者を集めた。センター試験の志願者のうち現役が占める割合(現役占有率)は80.2%とついに80%を超えることになった。現役生のセンター試験受験者が増える一方、既卒生はピーク時の半数程になっている。先にも述べたが、浪人をしないで行ける大学に行く「安全志向」がここからも読み取れる。
 さて、試験結果だが主要科目の数学Ⅰ・Aと国語の平均点が大きく下がりその結果、総合点もダウンし受験生の慎重な出願につながった。まず数学Ⅰ・Aだが前年に比べ平均点が18.8点も下がり、かろうじて50点を上回る平均点となった。国語は前年に比べ平均点が16.9点下がり1990年のセンター試験開始以来最も低い平均点となった。もともと理系受験生の中には国語に苦手意識を持つ受験生も少なくなく国語の結果にダメージを受けた受験生も少なくないだろう。さて理科だが化学Ⅰ,生物Ⅰ,物理Ⅰのいずれの科目も平均点がダウンした。国語と数学に加えて理科も平均点が下がり特に理系受験生にとっては厳しい試験結果となった。


■センター試験志願者数・受験者数推移(万人)
  2011年度 2012年度 2013年度
志願者数 55.9 55.6 57.3
(現役志願者数) 44.2 44.0 46.0
男子志願者数 32.1 31.7 32.4
女子志願者数 23.8 23.9 24.9
受験者数 52.8 52.6 54.3
受験率 94.4% 94.7% 94.8%


■センター試験 主な科目の平均点(点)
  2012年度 2013年度 増減
国語 117.95 101.04 -16.91
英語・筆記 124.15 119.15 -5.00
英語・リスニング 24.55 31.45 6.90
数学ⅠA 69.97 51.20 -18.77
数学ⅡB 51.16 55.64 4.48
物理Ⅰ 68.03 62.70 -5.33
化学Ⅰ 65.13 63.67 -1.46
生物Ⅰ 64.00 61.31 -2.69
地学Ⅰ 69.48 68.68 -0.80
世界史B 60.93 62.43 1.50
日本史B 67.92 62.13 -5.79
地理B 62.16 61.88 -0.28
現代社会 52.10 60.45 8.35
倫理 69.01 58.83 -10.18
政治経済 57.99 55.46 -2.53
倫理,政治経済 67.14 60.68 -6.46
(独立行政法人 大学入試センター)


【国公立志願者2年連続減】
  前年、9千人減少した国公立大学一般入試の志願者だが、2013年度入試でも前年を5,141人(1.0%)下回る489,672人であった。(文部科学省 国公立大学入学者選抜確定志願状況) センター試験の志願者が1万8千人増加したことを考えれば国公立大学の志願者も増えると考えて良さそうだが、現実は違った。前期日程は前年並みであったが、後期日程では7千人の志願者減であった。これはセンター試験が難しく、思ったような得点が挙げられなかった受験生が前期は国公立大学を受験しても、後期では合格は難しいと判断して出願しなかったということである。後期の欠席率が54.0%と過去最高であったことから考えると併願した私立大学に合格して、そこで受験を終えた受験生が少なくなかったと言える。
 後期日程は医学部や難関と言われる大学で募集を取り止めたり、縮少する動きが続いており2013年度でも募集人員は177名減少した。しかし、後期日程の合格者数は前年に比べ699名増加している。国公立大学の後期日程で合格しても私立大学に進学したり、再チャレンジを期して浪人する受験生が増えていると考えられる。
 学部系統別では法科大学院の苦戦が続く法学系統の減少が止まず減少幅も大きい。医療系統では歯学部と薬学部が志願者を伸した。センター試験の難化で本来は医学部志望だった受験生が、歯学部や薬学部に志望変更したケースが少なくなかったようだ。


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 さて、国公立大学医学部について少し詳しく見ていこう。医師不足対策として医学部の入学定員は2008年度入試から増加を続け、国公立大学では6年間で992名の定員増が行われた。医学部定員の増加が受験生の間に浸透するにつれ、医学部人気も急上昇してきた。そして2013年度入試に向けた各種模擬試験の志望動向から2013年度入試でも国公立大学医学部の志願者は増加すると予想されていた。しかし、実際の確定志願者を見ると前年を2,097人(6.1%)下回る結果となった。これは、何と言ってもセンター試験の難化の影響が大きい。2013年度のセンター試験は特に理系受験生にとって厳しい結果となり、医学部を志望していた受験生の少なくない人数が志望学部を医学部から歯学部など他の学部に変更したと思われる。これに伴い志願倍率は前期日程で5.58倍から5.33倍へ、後期日程でも19.64倍から18.44倍へといずれもダウンした。
 しかし、考えなければならないのは、入試の合否を決めるのは「何点とったか」ではなく「上から何番だったか」だ。センター試験が難しくなれば、受験生全員が思ったように得点できていないはずである。自分だけが点をとれなかったと思う必要はない。冷静な判断をしてもらいたい。
 志願者の変動の目立った大学を見てみると、いわゆる足切り条件が厳しくなった名古屋大学(前期)、福井大学(前期)、前期定員を43名減とした奈良県立医科大学が大きく志願者減となった。国公立大学は前後期とも1校しか受けられないため志願者数が毎年変動する。出願には細心の注意が必要である。


【私立大学志願者19万人増】
 2013年度入試における私立大学は入学定員が2,700人程増えたが志願者、受験者、合格者、入学者も揃って増加した。このうち志願者は前年の320万人から339万人へと19万人(6%)の増加となった。また、定員割れの私立大学は32校減って232校であった。(日本私立学校振興・共済事業団) 志願者増の要因としては、全学部入試などの受験生にとって受験しやすい試験方式の広がり、インターネット出願者に対する受験料の割引など私立各大学の受験生確保のための各種の努力の結果もあるだろうが、13年度入試ではセンター試験の難化の影響が大きい。センター試験が難化したことで国公立大学専願を予定していた受験生が私立大学も併願することにしたり、国公私立を併願予定だった受験生が私立大学の受験校を増やしたりしたと見られる。私立大学一般入試の志願者を細かく見ると前期(Ⅰ期)の志願者は1割に満たない伸びだが後期(Ⅱ期)の志願者は2割程度の伸びと後期(Ⅱ期)の伸びが目立つ。これは、センター試験の結果を見て、受験生が出願がまだ間に合う後期(Ⅱ期)に出願したということであろう。


【2013年度入試展望】
 2013年度入試で大きく難化したセンター試験は国語、数学Ⅰ・Aなどで揺り戻しがあるだろう。全体としても平均点は多少なりともアップすると考えていいだろう。国公立大学は岡山大学、九州大学の医学部で後期日程が廃止されるなど、ますます前期日程の重みが増すだろう。
 そして、注目すべきは新課程入試移行の前年ということである。翌年から新課程入試になると考えれば、受験生が「ここで決めたい」という意識は強くなるだろう。全体として手堅い出願となることが予想される。